2013年4月26日金曜日

とどけ鳥日報 2013年 4月26 日 (天気:曇り・雨 )

今日の空間線量0. 23μSV/h

食品・水・土壌の測定本日の受託件数本日の測定件数
3件36件

線量計(TERRA-P)本日の貸出数本日の返却数
0件0件

本日いただいたカンパ件数合計金額
7,300円

本日の支出支払い明細合計金額
洗濯代700円

■スタッフより■
*明日から連休です。(5月6日まで)連休前にすべて測定できました。これもひとえに K谷さんが
夜遅くまでと、本日朝もはよから測定していただいたおかげです。ご苦労様でした。
*本日は測定センター内のスタッフのミーティングがあり、6月15日の1周年記念講演会の案内チラシの内容等を相談しました。出来栄えと講演は こうご期待です。


 

ドタバタ菜の花物語


第38話 「ナンバーワンはわしだ!」の巻

     ~放射能測定 雪中の測定ラリー編~


(前回までのあらすじ)

201261日より新たに活動をスタートした「放射能測定センター・南相馬」、通称「とどけ鳥」。そこに集まった個性的すぎるボランティアたち。人生血迷い中の3人の若者?ボランティアと南相馬代表の地元ボランティアたちが繰り広げるドタバタ喜劇・悲劇?測定センター1周年をひかえ地道に測定センターの役割を果たしつつ、半年ごとの放射線量率マップ作成時期を迎えるのだが・・

今日、測定センターに訪れた方の声

「今はいくらでやってるの?1年前測ってもらったときは3千円だったんだけど・・ウチは自家水なんで・・放射能が心配で、また測ってもらいたいんだけど・・」

「わらびが車で走ってるとあちこちで見えるんです・・。いままで気づかなかったようなところにも・・、きっとだれも採らないからなのかもしれませんね」







 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(わらび)

その南相馬市鹿島区のわらびは53.76Bq/kgでした。

南相馬市小高区の測定

放射能測定第2週目。測定4日目の最終日421日(日)は朝から季節外れの雪でした。
この日は南相馬市小高区全域の測定に入りました。

小高区の5班になったのは、測定ボランティアのSさん(以下「測定Sさん」)と名古屋からのサポートのSさん(以下「名Sさん」と検体採取根性はスゴイが測定は未熟なMくん。5班は小高駅の西側を中心のポイントを測定します。

測定Sさん:「さあ、今日は優勝目指すぞ!」

Mくん:「優勝賞品でるの?」

測定Sさん:「ああ、でるとも。コアラのマーチをわしが買ってやる」

Mくん:「よ~し、やってやるぞ!」

先回の雪辱?をはらさんばかりに測定Sさんは準備万端でこの日を望みました。

事前に地図で測定ポイントを確認し、独自の測定順マップを用意し、無駄のない効率的なコース組みを。

運転する人、傘をさす人、測定する人・・3人の役割分担をさっさと決め、雪の降る中、測定Sさんの「こんな時のために買ったようなもんだ」という四駆に乗り込み、測定にいざ出発!!




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(雪の舞う中、測定センターの事務所を出発!)

1番で帰ってくるぞ~!」と意気込みがプロ並みの測定Sさん。人任せのMくん。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Mくん:「寝てっていですか?」)

雪の小高を測定↓
















(「さみ~!」、傘をさす役目のMくん)

雪も雨に変わり・・




















(雨の中、傘をさすMくん)

Mくん、ちゃんと仕事してるの?」
















(つくしと雪)
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(小高駅前にて。Mくん:「コアラのマーチちょうだい?」)

測定Sさん:「も~少し待て」とMくんをなだめます。最強コンビの測定SさんとMくん。
 
最期の測定ポイント。からだが芯から冷えました。           















6号線から小高街中へ向かう陸橋の𦚰)
最後だけ測定をするMくん。

3人のチームワークはバッチリ、途中のぬかるみも測定Sさんの四駆で軽々乗り切り、12時過ぎには測定ポイントをすべて回ることが出来ました。

あとは事務所に帰れば1番乗り間違いないだろうと、冷えた身体にギリセブンで買った缶コーヒーをぶっこんで、さっそうと事務所にのりこむのでした。

事務所中は暗く「やっぱり1番だったね」と2人のSさんとMくん、カギをガチャガチャ開け中に入ったら・・・

あら、残念。すでに1組帰ってきていたのでありました。

まあ、でも2位を獲得。


寒い中、みなさんお疲れ様な1日なのでありました。

 

異常事態発生・・・

「BOSS、異常事態です!!」

「止まらないんです!!」

GW前のこの2週間

BOSS:「やるしかないだろ!」

開所時間内ではこなし切れない件数の測定依頼。2月・3月から打って変って。

内心、「もうこれから少なくなる一方じゃない?」という少し前の測定ボランティアさんたちの不安も吹っ飛ばす状況。

ここ2週間の昨日までの依頼件数

日にち

件数

4/16(火)

34

4/17(水)

23

4/18(木)

4

4/19(金)

18

4/23(火)

28

4/24(水)

15

4/25(木

45

167件。1日平均23.9件と1日のこなせる件数(20件)をオーバー。1月、2月、3月の低迷から一転の・・・

測定センターの必要性をがっちりと感じる測定センターのボランティアさんたちとMくんでした。

 
ところで・・・

Mくんの菜の花どう?」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「だいじょ~ぶ???」

Mくん:「聞くんじゃないの!」

一方、南相馬では秋播きの菜の花が見頃を迎えています。
















(グリーンオイルプロジェクトの農家の方の菜の花畑)

Mくんが播いた菜の花も咲き始めています。

 
















この春、測定センター周辺では、

春播きの菜の花ラッシュ、山菜の測定ラッシュ、測定依頼ラッシュ、第5回放射線量率マップ作成のための測定、浪江町の測定、菜の花開花ラッシュ・・・

なにかと忙しい日々を超え明日からのGWを迎えたのでありました。

測定ボランティアさんたち、本当にお疲れさまでした。


(次回予告)
 未定
 

(つづきま~す。次回はGW明けに!)

2013年4月25日木曜日

とどけ鳥日報 2013年4 月25 日 (天気:晴 )

今日の空間線量0.19 μSV/h

食品・水・土壌の測定本日の受託件数本日の測定件数
45件37件

線量計(TERRA-P)本日の貸出数本日の返却数
0件0件

本日いただいたカンパ件数合計金額
5件9,500円

本日の支出支払い明細合計金額
ガソリン他5,658円

■スタッフより■
*本日は、浪江町の測定残りのポイントの空間線量測定に出向きました。
*本日も依頼検体多く、土壌をメインに45件の受付が有りました。タラの芽やコゴミなど山菜もあります。出来る限り明日中に終了させますが、土壌は数検体連休明けに残ります。

2013年4月24日水曜日

とどけ鳥日報 2013年4 月24 日 (天気:曇り )

今日の空間線量0. 22μSV/h

食品・水・土壌の測定本日の受託件数本日の測定件数
14件18件

線量計(TERRA-P)本日の貸出数本日の返却数
0件0件

本日いただいたカンパ件数合計金額
5件7,000円

本日の支出支払い明細合計金額
0円

■スタッフより■
*4/21の小高区の線量測定で残ってしまった2か所を本日測定しました。これで測定は完了です。
*春の訪れか、土壌や、野菜、山菜の測定依頼が多く、本日も昨日に引続き測定器2台はフル回転の盛況でした。連休前にこなさないと・・・。


請戸川の結果(採取日4月14日)

河川水の判定は全て「不検出」でした。





 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



(浪江町の請戸川の放射能調査)


採取場所

川底(Bq/kg

土手(Bq/kg

川の水

( )内は測定下限値

1

請戸橋


12390

5.937.72

2

不動橋

4038

19451

4.867.72

3

今神の橋

5562

33495

0.327.72

4

室原橋

6032

34542

1.017.72

川の土手の土は下流から全て1万Bq/kg以上、川底も4~6千Bq/kgと南相馬の川ならかなり上流(山側)の高い数値結果と同じレベルでした。

第37話 測定デビュー

(放射能測定パンツびしょぬれ事件)

~放射能測定 浪江町編~

(前回までのあらすじ)

2012年61日より新たに活動をスタートした「放射能測定センター・南相馬」。そこに集まった個性的すぎるボランティアたち。人生に血迷い中の3人の若者ボランティアと南相馬代表の地元ボランティアたちが繰りひろげるドタバタ人間喜劇・悲劇? 測定センター1周年をひかえ地道に測定センターの役割をはたしつつ、菜の花プロジェクトの推進の役割を担っている測定センター。今回は半年ごとに行っている放射能測定の日を迎えるのだが・・

5回目の放射能測定がおこなわれました!

413日(土)→原町区北部と浪江町

414日(日)→鹿島区と浪江町

420日(土)→原町区南部

421日(日)→小高区

南相馬のいたるところに貼られている放射線量率マップ。放射能測定センターの“顔”ともいえるもの。5回目のマップ作成の時期がきました。

そんな測定の日、久しぶりにKくんが・・

Mくん:「昨日、初めての測定だったんだけど、けっこう場所移動にてこずったぜ」

Kくん:「やっぱ、僕がいかなきゃダメっしょ!明日は任せといてください!」

と自信たっぷりなKくん。















(最初は笑顔のKくん)

当然のことですが、MくんとKくん、2人そろえば何かが起こる。起こらないことが起こる。

それほど実の詰まった“ドタバタ”測定の1日でした。
 
830に放射能測定センターに集合。測定のミーティングを行ってから出発します。

原町北部は8班、浪江は4班。各2~3人ペアで約20~30ヶ所1日かけて測定してきます。



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(朝礼の様子、「コラっ!M、K聞いてるのかっ!」)

チェル救のドンこと通称“パパ”は、当然MくんとKくんだけでは心配なので、もう一人サポートをつけました。

測定ポイントの地図と線量計と通行許可証を携え浪江に出発。
 















福島第一原発事故で警戒区域と計画的避難区域になっていた浪江町は、放射線量に応じて3つの区域に再編され、41日以降日中の立ち入りが一部できるようになりました。

今回はBOSSの段取りで浪江町も役場の協力を得て測定に入りマップを作成することになりました。

<測定の流れ>

ナビで次の目的地をセットします↓


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
地上1cmと1mの高さで測定し、結果を記録します↓


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
普通なら1人で余裕に測れます。でも・・Kくんなら・・)

ドタバタ本気モードで事件ぞくぞく

Kくんドタバタ事件簿

<その1>地表1cmプルプル事件

前の測定ポイントで1㎝を測定するための機具を置き忘れ、

足をプルプルさせながら測定をするKくんとそれを上から冷ややかに見降ろす同乗したサバ読ませ天下一品女子Rさんの足↓
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 (Kくん:「機具以上に正確に1㎝で固定して測ってやる!」)
(Rさん:「そんなことせず、取りに行けばいいじゃない!」)

<その2>ナビできないナビゲーター ピクピク事件

「オレに任せてください!」と言ったわりには、MくんとRさんが測定を終え車に戻っても、次の測定ポイントをまだナビに設定しきれないKくん↓


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(ナビ設定に悪戦苦闘するKくん)
(Rさん:「まだなの?」)

<その3>バケツ流失→救出 ニヤニヤ事件

Mくんに頼まれ橋の上からロープ付バケツで川の水を汲もうとしたKくんですが・・
「しまった~っ!」と橋の下でKくんの声を聞いたMくんは「しゅ~がね~な」と思いました。
案の定、バケツが流されていくのを見ました。そしてKくんが猛ダッシュでバケツを追いかけていくのを見ました。時計を見ながらMくんは「しょ~がね~な」と思いました。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(帰ってきたヒーロー気分のKくん)
Rさん:「30分以上ロスしたんだけど!」)

同乗者のRさんの証言
「翌日、お腹が筋肉痛になりました~。たぶん笑いすぎたんだと思います」
Kくんの「任せてください!」の言葉通り、笑いとネタを提供してくれたのでした。

 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(双葉町との境、アスファルトの上で11μSv/hを計測)
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
(警戒区域内を入るための通行証を見せ・・)
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(工事が進む浪江町内の常磐道)
 
この日は22か所を測定しました。
Mくんのいる3人チームは、もちろんそれだけで終わるはずはありません。

Mくん:「さあ、今から川に検体採取に行く!」
他の2人:「え~!」

M・K・Rチーム
強制場外乱闘延長戦で浪江町請戸川の検体採取の巻



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 (浪江町の請戸川で採取)

そう、そんなこんなの苦労を重ねつつ出来上がるのが放射能マップです。
(あの~、普通はそんなに苦労しないものなのよ)
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 (検体採取するMくんと河田先生)



 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
(川底の検体採取するMくん)



 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

(検体採取に向かうMくん)



 
 
 
 
 
 
 

 
 

 
(もはや検体採取じゃないMくん)



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
(検体採取に向かわないKくん)

あれ?Kくん、服装変わってない?「違いを探そう!」


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
before

みんなで測定した結果をもとに最新版の南相馬市と浪江町の放射線量率マップが作成されます。
この取り組みを震災後の7月初版から半年ごとに続けています。

<次回予告>

放射能測定第2週目の様子。目指せ1位、おじさん連中、必死の測定ラリー勃発??

 
(つづく)