とどけ鳥日報 2013年 4月 21日 (天気:雪のち曇り )
今日の空間線量 | 0. μSV/h |
食品・水・土壌の測定 | 本日の受託件数 | 本日の測定件数 |
件 | 件 |
線量計(TERRA-P) | 本日の貸出数 | 本日の返却数 |
件 | 件 |
本日いただいたカンパ | 件数 | 合計金額 |
件 | 円 |
本日の支出 | 支払い明細 | 合計金額 |
円 | 円 |
■スタッフより■
第36話 南相馬 菜の花戦国時代?
(前回までのあらすじ)
2012年6月1日より新たに活動をスタートした「放射能測定センター・南相馬」。そこに集まった個性的すぎるボランティアたち。人生に血迷い中の3人の若者ボランティアと南相馬代表の地元ボランティアたちが繰りひろげるドタバタ人間喜劇・悲劇? 測定センター1周年を6月にひかえ地道に測定センターの役割をはたしつつ、菜の花プロジェクトの推進の役割を担っている測定センター。春播きの菜の花でさらに活動は加速度を上げています。
ご無沙汰です。1カ月振りです。
またまた、お久しぶりになってしまいました。
毎回“お久しぶり”になりつつあるこの物語。
物語は進んでいませんが、現実は進んでいます!
Mくん:「じゃあね~」
私:「こら、こら。Mくんまだ帰らないよ~にっ!」
3月中旬から突如始まった春播き菜の花ラッシュ。
Mくんを種播き地獄に追い込んだ?東北大学の種。
この1カ月で播いた種は芽を出し、少しずつ成長しています。
「でも、この時期で本当に間に合うの?」という疑問・不安もなくはないです。
東北大学菜の花プロジェクトって?
世界で唯一のアブラナ科植物ジーンバンクを有する東北大学。
東北大学の“津波被害塩害農地復興のための菜の花プロジェクト”は、名前の通り東日本大震災による津波被災水田の塩害に強いアブラナ科作物を活用しようというところから始まったもの。
菜の花は放射能濃度の高い農地でもほとんど油には放射能が入り込まないことが分かっています。南相馬の復興に役立てないかと、東北大学と環境科学コーポレーション、放射能測定センター、そして農家の方や各プロジェクトが連携して今回の春播きの菜の花ラッシュが始まりました。
南相馬で実際に栽培しバイオ燃料製造までの過程で、土壌や菜の花、油をそれぞれ各段階で放射能測定し、セシウムの動態をできるだけ正確に調査します。
東北大の種は、“地域の農家の方2名”と“お花プロジェクト”、我らが“だげんちょ”が提供を受け南相馬市原町区と小高区の各地にほぼ播き終わったところです。
昨日、雪が降った南相馬市でも秋まきの菜の花は各地で花が咲き見頃を迎えています。
これはMくんが昨年10月20日頃に播いた菜の花(4月15日時点)↓
磐城太田駅周辺です。お近くにこられた方は見に行ってみてください。
「菜の花プロジェクトっていくつあるの?」(私)
Mくん:「さあ? 知らね~」
Kくん:「花マップに載っていますよ」
太田地区復興会議(野馬追の里おひさまプロジェクト)
原町区南部の太田地区の農家さんの団体。フラワーランド(片倉)2.5haを中心に太田地区(高、益田、下太田)全域で7haの菜の花を植えつけました。太田神社西側の水田には実証栽培として12ha稲の作付けを行います。
民間稲作研究所(グリーンオイルプロジェクト)
南相馬の会員が各地で菜の花栽培。一日も早く田畑の放射能を取り除くため菜の花・ひまわり・大豆などを栽培し、除染しながらコールド製法で植物油を生産します。
福興浜団
故郷の再生のため、海岸での捜索・清掃活動から被災家屋の片づけ・草刈、側溝の清掃、鎮魂野花火の打ち上げなど各種イベントの企画などの活動に取り組む。子どもたち
のために菜の花畑に巨大迷路をつくろうと計画しています。
南相馬市ふるさと回帰支援センター
地域やここを訪れてくれた方に笑顔と元気を与えることを願い。他地域のボランティアとともに。詳しくは南相馬市ふるさと回帰支援センターのブログ「菜の花物語」をご覧ください。
南相馬にお花を咲かせよう!project
原発20km圏内の小高区の農家の方に菜の花用の田んぼ貸してくれる方募集し、菜の花を植えます。ボランティアと地域の方連携し菜の花面積拡大・地域の明るさ。将来の油やエネルギー利用への足がかりにしたい。
だげんちょ菜の花プロジェクト
放射能測定センター南相馬「とどけ鳥」ボランティア有志。地域再生を目指す菜の花プロジェクトとボランティア仲間の連携を目指す取り組み。南相馬と県外をつなげる。
Mくんが知っているだけでもこんなに。まさに菜の花戦国時代。群雄割拠?
いま南相馬では、いろんなひとがひろんな思いで菜の花を栽培しています。
きれいな菜の花畑を見たいから、見てもらいたいから、
ナタネ油にしたいから、エネルギー活用したいから、
荒れ放題の農地を何とかしたいから、新しい産業や雇用の創出をしたいから、
仮設に閉じこもってる方とも一緒に農作業したいから・・
栽培に関わっているのは、
地域の農家の方だったり、プロジェクトの人、NPOのひと、地元の人、県外からのボランティアの人・・、さまざまです。でも栽培するのは同じ菜の花。きっと花がちがっても同じでしょう。
そうです。菜の花の花言葉は、「元気いっぱい」「活発」「快活な愛」「小さな幸せ」「
豊かさ、財産」です。菜の花の力を信じて“だげんちょ”は進みます。
最近、4月になってからか?、測定センターのチラシを新聞折り込みに入れてからなのか?
事務所を初めて訪れて来る人が多いです。
(測定センターのチラシ)
今日も初めて持ってこられたお父さん。
「井戸水とニラを持ってきたけど測ってもらえるの?」
「新聞の折り込みも見たけど、友達にここで測ってくれるって聞いたから」
そし若い女性の来所も多くなりました。いままでになかった傾向です。新聞にも福島に戻って出産される方の人数が回復してきたと書いてありました。測定センターにいるとそんなことからも春を感じます。
だげんちょ農園 小高区上根沢農園での作業風景
草刈前の畑
0 件のコメント:
コメントを投稿