とどけ鳥日報 2012年 11月 8日 (天気:晴れ )
今日の空間線量 | 0.23 μSV/h |
食品・水・土壌の測定 | 本日の受託件数 | 本日の測定件数 |
11件 | 29件 |
線量計(TERRA-P) | 本日の貸出数 | 本日の返却数 |
0件 | 0件 |
本日いただいたカンパ | 件数 | 合計金額 |
3件 | 1,600円 |
本日の支出 | 支払い明細 | 合計金額 |
0円 |
■スタッフより■
測定残数22件になりました。
今週は毎日50件ぐらいの残数がありましたが、週最後の日を前に何とか目処がたちました。
測定センターでは測定された方に「こんものも」「あんなものも」測定しますよ!と
もっともっと!の依頼を呼び掛けています。
初めて野菜を測定された男性の声
「今度、土を測ってもらおうかと思うんだけど。いろいろ言われるのが悔しいから。野菜も土もきちんと測定センターで測ってもらって、こういう結果だったと、見せたい。測定してくれてありがとう。」
■主な測定結果
小松菜
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南相馬市原町区
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13.99 Bq/kg
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大根
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南相馬市原町区
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7.46 Bq/kg
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水菜
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福島市南沢又
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36.06 Bq/kg
|
里いも
|
南相馬市原町区
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12.19 Bq/kg
|
里いも
|
南相馬市原町区
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15.71 Bq/kg
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鮭
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小高川
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10.97 Bq/kg
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銀杏
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福島市庄野
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29.24 Bq/kg
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<柿>
3検体測定しました。平均25.2 Bq/kgでした。
柿①
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南相馬市原町区
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32.35 Bq/kg
|
柿②
|
南相馬市原町区
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29.13 Bq/kg
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渋柿
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南相馬市原町区
|
14.13 Bq/kg
|
<川の放射能調査途中経過発表>
前回、真野川を調査したのが6月中旬。約4ヶ月半の間に大きく状況が変わりました。
万単位だったところが、千単位に変わったところが多くあります。意外な結果でした。
この傾向は真野川以外でも同じなのでしょうか?他の川の調査も続けます。
川の水は今回もすべて測定下限値以下という結果でした。
真野川の結果(採取日10月31日)
青色⇒大きく下がったところ
赤色⇒大きく上がったところ
※( )内は先回の測定結果
№
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河川名
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採取場所
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採取地区
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河口からの距離
|
空間線量
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川底(Bq/kg)
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土手(Bq/kg)
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川の水
( )内は測定下限値
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1
|
真野川
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真野ダム上流部
|
飯舘村
|
20km
|
1.44
|
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再計測予定
(51,381)
|
0.19(6.7)
|
真野川
|
ダム沈下橋
|
飯舘村
|
1.23
|
12,239
|
‐3.7(6.4)
|
|||
2
|
真野川
|
真野ダム直下流
|
鹿島区上栃窪
|
15km
|
0.82
(1.08)
|
13,300
(14,669)
|
5,866
(23,401)
|
-2.0(7.1)
|
3
|
真野川
|
古川橋
|
鹿島区栃窪
|
12km
|
0.42
(0.86)
|
1,252
(1,955)
|
1,733
(38,961)
|
‐1.26(6.6)
|
4
|
真野川
|
車川橋
|
鹿島区浮田
|
7km
|
0.31
|
|
21,270
(1,956)
|
‐4.17(5.9)
|
5
|
真野川
|
落合橋
|
鹿島区鹿島
|
5km
|
0.27
(0.37)
|
298
(167)
|
747
(691)
|
‐3.55(5.8)
|
6
|
真野川
|
下川原橋
|
鹿島区大内
|
1.5km
|
0.19
(0.24)
|
|
216
(7,745)
|
‐4.68(8.5)
|
7
|
真野川
|
河口
|
鹿島区南右田
|
0km
|
0.12
(0.16)
|
|
111
(35)
|
‐4.4(5.9)
|
8
|
真野川
|
河口から北3km
|
鹿島区南海老
|
0km
|
0.24
(0.16)
|
|
23
(37)
|
|
9
|
上真野川
|
釜灰橋
|
鹿島区橲原
|
11km
|
1.30
|
679
(1358)
|
2,093
(3,769)
|
‐3.90(5.7)
|
10
|
上真野川
|
善徳橋
|
鹿島区小池
|
6.5km
|
0.24
(0.26)
|
934
|
1,890
(17,408)
|
‐2.63(5.8)
|
第21話 菜の花プロジェクト スタート???
(前回までのあらすじ)
2012年6月1日より新たに活動をスタートした「放射能測定センター・南相馬」。そこに集まった個性的すぎるボランティアたち。人生に血迷い中の3人の若者ボランティアと南相馬代表の地元ボランティアたちが繰りひろげるドタバタ人間喜劇・悲劇? ワールド・コラボの名古屋遠征を終え成長して(?)帰ってきたMくんとKくん。川の放射能調査に精を出しつつ、いつでも自由奔放、やりたい放題。そろそろ天罰が落ちるんじゃない?
~菜の花プロジェクトをフライング!!の巻~
「こらー!勝手に応募してんじゃないよ!」と名古屋の本部から電話が・・
測定センターの忙しい盛りの11月のある日のこと。
「予備選考通過だって! 何? Mくん何に応募したの?」とママさんボランティア。
さあ、今日もドタバタ日和。測定センターの1日の始まり、始まり…
Mくん:「ああ、そう」
ママさん:「11月10日に福島市で最終選考みたいだね。すごいね! 」
Mくん:「当然だね」
ママさん:「プレゼン資料作らないといけないみたいだよ」
Mくん:「また作るの? めんどクセ~」
ママさん:「ところで、このことチェル救や農家の方に伝えてるの?」
Mくん:「言ってないよ」
ママさん:「・・・・・」
Mくん:「賞金はいつもらえるかな?200万円で出したんだけど」
ママさん:「賞金なんてあるわけないじゃない!」
Mくん:「えッ、最高200万円って書いてあったよ。遠慮して199万円で希望出したんだ」
ママさん:「それ、賞金じゃないよ。事業に対する助成金だから、Mくんがもらえるわけじゃないのよ」(やさしくママさんボランティアは言いました。BOSSが聞いてなくて良かったと思いながら)
Mくん:「??? なんで? だまされた~!徹夜して頑張ったのに~。は~あ…」
ママさん:「どんなプラン出したの?」
Mくん:「忘れた。もういい。プレゼン行かない!」
ママさんはMくんの応募書類を読みました。菜の花プロジェクトに関連したプランでした。
<応募書類の一部>
事業の背景にある地域の復興課題は?
農地を含め環境を放射能に汚染され苦境に立たされてしまった南相馬の地域農業。土壌の放射能濃度は場所により非常に低いところから高いところまで様々です。除染方法や時期も不明確、先行きが見えない南相馬市の農業、高齢化。県内県外の放射能の問題に対する意識差・温度差。南相馬市の農業再生と地域復興にはこれまで南相馬ではなかった菜の花プロジェクトのような新しいチャレンジが必要である。
その復興課題をどのように解決するのか
地元の農家の方と同じ状況で農業を実践し、複雑に絡み合う放射能の問題を1つでも多く解決に向け、地元の農家の方、県外の消費者、当プロジェクトに関わってくれるボランティアやスタッフで考え、行動する長期的プロジェクトです。
このプロジェクトは、以下のことに取り組みます。
①
南相馬市の地域農業の再生
②
南相馬市内の農地・耕作放棄地の除染を推進
③
除染実施農地で油作物の栽培と油の商品化
以下、プレゼン用の資料
このプランはMくんはじめ3人の県外の血迷える若者ボランティアが、南相馬でボランティア活動を続ける中で彼らなりに「何が出来るのか?」「何をすべきなのか?」を考え、まとめたものでした。南相馬を思って作った現時点でのプランです。
事務所にチェル救のドンこと通称“パパ”が入ってきました。
パパ:「M、あのプランの路線で菜の花プロジェクトの会議でも話を進めているからな!農地も確保したから、しっかりやれよ!」
Mくんの知らないところで話がドンドン進んでいるようです。
Mくん:「オレ知らないッすけど・・」
12月いっぱいでMくんは地元に帰るつもりでしたが、果たして抜け出すことが出来るのでしょうか?
パパ:「何言ってんだ!とりあえずプレゼンの準備万全にしておけよ!」
やりたい放題の天罰が落ちたことにもMくんは気づきません。
しょうがないです。人生血迷い中真盛りなんですから。
ママさん:「Mくん、このプランはもうあなただけのプランじゃないのよ。南相馬でボランティアに関わってくれる県外からのボランティアさんたちの、その人たちのプラン。私たちはボランティアに来てもらう立場だけど。私はこのプランが実現してくれればって思う」
Mくん:「じゃあ、とりあえずプレゼンは出るよ。Kくんと一緒に」
また2人は悪だくみを考えているようです。プレゼン会場であんまり暴れないでね。
「マイクはあるから、マイクは持ってかなくていいんだよ!Kくん。マイクスタンドも」
ハウスで乾燥中のエゴマ
※今後予告:Mくんたちのプランは当選するのか?川の調査は本当にやれるのか?菜の花の種をまくと言ってるけどもう遅いのに本当にやるのか?この寒い冬を乗り切れるのか?菜の花プロジェクトの行方は?
(つづく)
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