とどけ鳥日報 2016年 11月 8日 (天気: )
食品・水・土壌の測定 | 本日の受託件数 | 本日の測定件数
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16件 | 16件 |
線量計(TERRA-P) | 本日の貸出数 | 本日の返却数 |
0件 | 0件 |
■スタッフより■
先月、南相馬市と浪江町の放射線量マップ制作の為に空間線量の測定を実施しました。
その際に一部の測定ポイントで土壌を採取して線量の計測を行いました。
その結果について下記のとおり報告します。
南相馬市および浪江町の土壌放射線量(セシウム;134と137の合計値)
測定機関;放射能測定センター南相馬『とどけ鳥』 2016年10月採取
【区域ブロックの区分について】
南相馬市にあっては南北方向に北から鹿島区、原町区、小高区に区分されており、更に各区域を東側から海側、6号線あるいは常磐線と常磐高速の間を市街地、常磐高速以西を山側-1に区分し、浪江町にあっては東西に広がった町域であり、海側、市街地、山側-1は概ね南相馬市の区分に準じて、山側-2から山側-4については福島第一原発からの離隔により下記のとおり区分した。
南相馬市 海側(6号線以東)、市街地(6号線~高速)、山側-1(高速以西)
浪江町 海側(常磐線以東)、市街地(常磐線~高速)、山側-1(高速~大柿ダム)
山側-2(大柿ダム~25Km圏内)、山側-3(25~30Km圏内)、
山側-4(30Km圏外)
【集計結果について】
南相馬市と浪江町の線量数値を比較したところ、海側の数値は南相馬市で1,290~1,397Bq/Kg、浪江町で2,463Bq/Kgとなっている。市街地の数値は南相馬市で2,197~6,973Bq/Kgで南側の小高区が高い数値を示している。
浪江町では高速の東側手前から西側が帰還困難区域に指定されており、常磐線~高速の区域は33,572Bq/Kgと数値が一桁高い数値となっている。浪江町の高速より以西の高速~大柿ダム、大柿ダム~25Km、25~30Km、30Km圏外については41,095~74,437Bq/Kgと更に高い数値を示している。これは事故後に公表されたコンピュータによるシュミレーションである「スピーディ」の結果と概ね合致している。
浪江町にあっては常磐高速の手前から西側の全域が「帰還困難区域」に指定されており、未だに立入が制限されている事が腑に落ちる結果であった。
この測定結果の数値はあくまでも平均値であり、最大値では南相馬市が77,616Bq/Kg
浪江町にあっては534,143Bq/Kgの高い線量を示すエリアが残っている事を忘れてはならない。